索引の採録対象の決め方について

この度、読者の方より、誰しもが知っている著名な作品が索引に収録されていないとのご指摘を受けました。ご期待に添えない事象が発生してしまっていることについて、遺憾に存じます。

この度のご指摘に関しまして、索引の採録対象の決め方に原因があると考えられますので、ここで改めて弊社の索引の採録対象の決め方についてご案内をさせていただきます。

弊社の索引は「登場人物索引シリーズ」と「テーマ・ジャンルからさがすシリーズ」に大別されますが、その中でも更に、本のジャンル別の各種索引(絵本やビジネス支援本やミステリー、学習支援本など)と、各ジャンルの索引を横断して特定のテーマに沿ったデータを抜粋して再編集する特定テーマ別の索引(SDGsやSFなど)の2種類の索引が存在します。

本のジャンル別の索引に関して、どの書籍が当該ジャンルに当てはまるのかを判断することは非常に難しく、国立国会図書館の分類や、その他参考図書を元にしたり、時にはその分野の専門家の意見を伺いながら極力主観を交えずに採録対象を決めるようにしています。そのため、世間の一般的な認識とは異なるジャンルに採録されることもありえます。また、特に刊行年数の古い書籍に関しては書籍情報を得ることが難しいものもあるため、元々は採録対象としつつも結果的に採録されない書籍も存在しています。

特定テーマ別の索引に関しては、本のジャンル別索引のデータを対象に、特定のテーマに沿った抜粋方法を決めた上で機械的に抽出したものを採録しています。たとえばSF索引であれば、児童文学とライトノベル・ライト文芸の索引を対象に、「SF」の分類が付与されていた作品を採録対象としています。インデクサーの育成には注力しており、校正・校閲も経てはいるものの、インデクサーにより分類やプロフィール原稿の記載内容の差異は多少なりとも生じてしまうため、機械的に抽出をした特定テーマ別索引に採録されるべき作品が採録されないといったことが生じえます。

より品質を上げるためのチェック体制を設けることも可能ではありますが、世間の一般的な認識を加味した採録を実現するために1件1件入念にデータを精査する場合、制作コストが大幅に膨らみ、販売価格が大幅に上がってしまうため、現実的ではありません。無闇に索引の販売価格を上げてしまうよりは、上述の方針に従い出版し、弊社の索引でしか探せない情報を集めることに集中して費用を投じ、編集してまいる所存です。

今後もご不便をおかけすることもあるかと存じますが、書籍より検索性も柔軟性も高いデータベースとしての提供も目指しつつ、より一層レファレンスの場面でお役立ていただけるような索引づくりを進めてまいります。

今後ともご愛顧のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。